みなさんの中にも手足の先端が常に冷えていて、なかなか温まらないという方は多いのではないでしょうか。
季節や気温には関係なく体が温まらない状態のことを「冷え性」と呼んでいます。
そもそも人間は、他の動物のように体温が大きく変動するようなことはなく、気温が変化しても体温を保つことができます。
暑い時には血管を拡張させて血液の流れを良くし体験を外に放出させるようとしますし、寒い時には血管を収縮させて血液を流れにくくさせ体内の熱を逃さないようにします。
つまり私たちの体温を保つためには、血流が大きな影響を与えるものと考えられているのです。
ではなぜ冷え性を引き起こしてしまうのでしょうか。
冷えの原因とは?
冒頭からお伝えしている通り、気温に関係なく体が異常に冷えてしまうのは、体温の調整機能がうまく機能していない状態であると言えます。
もちろん寒い日に身体が冷えてしまうことはありますが、それほど寒くないにもかかわらず冷え性を生じさせてしまうのは、さまざまな原因が考えられます。
ストレス
人間関係や仕事などで大きいストレスを感じると、自律神経の働きが悪くなると言われています。
自律神経とは「交感神経」「副交感神経」の働きによって構成されているもので、主に日中に活動しているときには「交感神経」、自宅でリラックスしているよいうなときには「副交感神経」が活発に働きます。
しかしストレスが積み重なると、自宅でも緊張状態が続いてしまい、交換神経が活発に働くことによって、リラックスできなかったり、うまく睡眠が取れなくなってしまいます。
その結果、自律神経によってコントロールしている血液に流れも阻害するようになり、冷えをまねていてしまうのです。
不規則な生活
仕事で忙しくしているような場合には、睡眠時間が短くなったり、起床時間が遅くなったり、決まった時間に食事をとらないなど、生活リズムが不規則になることがあります。
生活リズムが乱れてしまうと、うまく体をリラックス状態にすることができなくなり、自律神経は常に緊張状態の「交感神経」を優位に働かせてしまうようになります。
体に対して常にストレスをかけている状態になりますので、自律神経の働きが悪くなり、血流が悪くなって冷え性を引き起こしてしまうようになるのです。
運動不足
デスクワークが中心であったり、慢性的な運動不足の場合には、少しづつ血液の流れが悪くなってしまいます。
日常的に運動しているような場合であれば、全身にまんべんなく酸素や栄養を血液の流れで届けることができます。
しかし運動不足は筋肉量の低下にもつながってしまい、血液に循環を悪くする原因になってしまうのです。
筋肉量が少なくなると、体の代謝を低下させてしまう原因となるからです。
つまり運動不足は冷え性の悪循環になるものなのです。
貧血や低血圧
貧血や低血圧など、もともとの血液の流れがよくない場合であれば、身体全体に酸素や栄養を十分に届けることが難しくなってしまい、冷え性を生じさせてしまいます。
貧血の原因として、血液中の赤血球が少ないことが指摘されています。
赤血球は体にエネルギーを届けるために重要な役割を担っています。そのため極端なダイエットに取り組んだ場合には、貧血の原因となって冷え性を引き起こすと言われています。
また低血圧においては、血液の流れがそもそもよくありませんので、栄養状態を良くしておかないと冷え性の大きな原因となってしまうのです。
女性ホルモンの乱れ
妊娠や出産、更年期障害など、女性ホルモンが乱れるような時期には、自律神経が乱れてしまい冷え性を生じさせると考えられています。
女性ホルモンの分泌と自律神経の働きは、脳の視床下部と言われる同じ部位でコントロールされていることが知られています。
そのため女性ホルモンの乱れは自律神経の働きに大きな影響を受け、血流の低下につながってしまうのです。
冷えと血流の関係
血液は私たちの体の隅々まで酸素と栄養を運ぶ役割を担っていますので、血流の低下は私たちの健康に大きな影響を与えるものになります。
私たちの体は、自律神経の働きによって体温を保つことができるようになっています。無意識のうちに血管や筋肉を収縮させ、血流量をコントロールすることができるからです。
しかし何かのきっかけや原因によって血流を低下させてしまった場合には、体温を一定に保つことができなくなり冷え性の原因になってしまうのです。
冷えと血流には大きな関係があることが理解できるのではないいでしょうか。
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